イタリア気候・紀行

 

小高い丘に広がる自然と暮らすトスカーナの田舎では、挨拶代わりに天気の話題が欠かせません。8月に入り、バカンスで海へと出かけていった家族もありますが、田舎でのんびり過ごそうという家族や海外からの客人も見かけるようになりました。

今年は特に、強い夏の陽射しとカラッとした空気が特徴的ないつもの夏とは様相が異なり、雨と太陽が交互にやってくるので、畑の草刈りや家畜、菜園の手入れのタイミングをはかるのに、空を見上げ、外の空気を吸い込んで、敏感に天気を感じとっているようです。

そろそろ土が乾いてホコリが立ち始めた、と思う頃になると、小高い山の方から、冷たい風が流れてきて、ゴロゴロという雷の音と共に、黒い雲が現れ、豪雨がやってきます。それでも一旦雲が切れると、夏の陽射しが照りつけ、また一気に気温が上がっていきます。雨を受けて、足りなかった太陽を思いっきり浴びた向日葵やトウモロコシがグンと背を伸ばします。

 

日が落ちて涼しくなってから始まる夕食は、庭やテラスでいただく機会が増え、トマトやキュウリ、バジルやミント、レモンなどをたっぷり使ったフレッシュな味付けが中心に。大きな楕円形の西洋スイカやメロン、モモといった採れたてフルーツが、暑さで不足しがちな水分と糖分を補ってくれるようです。こんな夏の味覚には、発砲酒やきりっと冷えた白ワイン、炭酸入りのミネラルウォーターがピッタリ。もちろん、夕食後の団欒には、手作りジェラートも欠かせません。

ここトスカーナでは、毎日の気候の変化を敏感に感じ取りながら、一日の生活のリズムや食卓のメニューを柔軟にアレンジできる、そんな自然に寄り添ったライフスタイルが、とても大切にされています。

PS dialogue 2014.8

 

 

 

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