湿度の価値

 

あなたにとって湿度って何ですか?多すぎてもいけなし、少なすぎるとひからびてしまう、そこそこかれば困らないもの。そんな風に、つい湿度を面倒なものに感じていませんか?扱いづらいと感じてしまうほど、うねる波のように日々変化する日本の湿度。でもこの豊富な湿度が日本になかったら?今日はいつもの湿度が”ない”世界を少しだけ想像してみましょう。

例えば湿度が消えてしまった、砂漠の日本。おいしいトマトやキュウリはもうありません。米だって気軽に食べられなくなります。森林浴や魚釣り、雪景色を楽しむこともできなくなります。縁側に腰掛けて食べるスイカも、もうあんなにおいしくは食べられないのです。日本の豊富な湿度は、季節の楽しみを作り上げている日本の気候の魅力であり、私たちの生活そのものを築く、かけがえのない”資源”なのです。

でも社会科の教科書にも、日本の資源に「湿度」なんて書いてありませんよね。そう、日本の湿度は未開拓の資源。この地にしか存在しない固有の魅力なのに、21世紀に入ってまだ十分に活用されていないのです。例えば日本の梅雨を巡る梅雨度や、全国の様々な湿度を味わうことができるレストラン。湿度が魅力として扱われる21世紀の日本の姿を、一緒に想像してみませんか。

 

PS dialogue 2016.7

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