初夏の熊本から

太陽がいっそう強くなってきました。深緑がまぶしい!日に日に気温が上がってくることもありますが、さらに太陽からの放射熱がじりじりと迫ってきます。建物の壁面や道路のアスファルトの表面温度はどれくらいでしょうか。本格的な夏の到来を予感させます。

今回はPSオランジュリの室内気候空間についてご紹介します。
PSオランジュリの館内に一歩足を踏み入れると、地下1階から地上2階まで大きな吹き抜け空間が広がっています。ピーエスの主力製品である、除湿型放射冷暖房PS HR-Cのシステムが鉄骨構造と一体となり、建物の構造体を成し、また同時に美しい空間を形作っています。

2001年のピーエスによるリノベーションによって、室内側に新たにPS HR-Cと鉄骨の構造体が加わりました。この構造体は1919年当時からの外側のレンガの壁とは独立しており、既存の建物側に一切力の負荷がかからないようになっています。また地震など万が一のときには、外側の壁を支えられるように頑丈に設計されています。やがて100年が経とうとする建物と共に、PS HR-Cの空間がこれから50年100年と使われるために、長持ちする構造とデザインで創り上げられたことがおわかりいただけるでしょう。5年10年で取り替えられる消費材でなく、PS HR-Cは何十年も頑丈に機能する設備なのです。

PSオランジュリでは、ピーエスの室内気候の快適さを感じていただけます。そしてPS室内気候空間とは何かを体験することができます。PS HR-Cは空間をつくる構造体とともにあります。空間を構成するエレメントとして機能します。設備という概念を越えて、PS HR-Cデザインとは建築設計者の指揮のもとに“建築”あるいは“建設”されるものだと実感いただけるでしょう。建築と設備は、本来はある目的のために同じ目線で話ができる関係にあるはずです。そういったことを日本の優れた建築家・建築設計者の方とコミュニケーションしたい、これがPSオランジュリに込められた願いでもあるのです。

PS dialogue 2013.04

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
写真:PSオランジュリ(熊本)の室内気候空間。除湿型放射冷暖房PS HR-Cと鉄骨構造のデザインが一体に。

 

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